So-net無料ブログ作成

未来のAI診療はどこまで進化できるのでしょう [ひとり言]

014323f7.jpg 肺はこの中ですよ
 
総合内科専門医 集中の時
 
誤診はあってはならないと言いながら、100%の正診率を保つことは無理。昔、あるご高名な教授が退官されるとき、ご自分の過去データを集計して、正診率は70%であったと公表されました。
 
昨日、こんな事例を経験しました。
98歳のおばあちゃん、私のところへは高血圧ほかで通院中。
昨日の朝、トイレでがたがた震えだし、意識がおかしい。程なく会話ができるようになったが、立ち上がれない。家族が聴いてみると胸と右手首が痛いと言います。
救急車を呼んだところ、救急隊は状態がさほど悪くないと判断したのか、二次病院へ搬送されました。
病院では、手首が痛むというのでレントゲンを撮り、手首に石灰化影があるので偽痛風だろうとの診断で投薬もなく、帰宅。痛みがひどいというので当院へ来院されました。
 
右手首は少し赤く腫れています。
内科医の常套手段で、問診、視診、触診、聴診、をしながら、胸に聴診器をかけたところ、なんとなく暖かい。熱を測ると36.6℃。
私は家族に「おばあちゃんにしては少し体温高いよね?」と聞くと、いつもは35℃台とのこと。
採血結果は白血球9800、顆粒球増多、胸部レントゲンを撮ると肺にわずかに浸潤影を認めました。本人は腕が痛いと言うだけで咳も出ていない。胸の痛みはトイレに入ったときだけで今はないと言います。しかし、所見はごく初期の肺炎であることは間違いありません。
 
私も「痛い腕」しか診ていなかったら肺炎を見逃していた可能性があります。
決め手は、聴診器をあてた時、いつもより暖かい(?)と感じたこと。自分自身の感覚だけです。いつものぬくもりと違うと感じただけのことでした。
常に自分の五感を集中して診ることの大切さを感じ、初診忘るべからずを再認識しました。
絶対に診察手順を端折ってはいけないという思いを新たにしました。
 
いずれ、将来はAIが医師に代わって診断をするときが来るかもしれません。センサー技術が向上すれば、人間より鋭敏に変化を捉えることができるようになると思います。
あとは、どこまでAIの寄り添いに、患者として信頼を持つことができるか。
そのあたりが今後の課題になりそうですね。
 
presented by
石原クリニック
  http://www.ishihara-clinic.jp/
石原クリニックセラピールームETERNAL COMFORT
  http://www.ishihara-clinic.jp/eternal/index.html
 

nice!(0)  コメント(0) 
読者になる

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。